利用規約を作りたい
1.利用規約を作る必要性
以前は、小売業を始めるには、リアルの店舗を設けることが必要でした。しかし、現在では、ネットショップを設けることで、リアルの店舗を持たなくても、小売業が行えます。消費者にとっても、パソコンやスマートフォンなどで、サイト内の商品の写真や内容説明などを見て、簡単に買い物が行えるという利便性があります。
その一方で、ネットショップでは、実際に届いた商品が「写真や内容説明と異なっていた」等で、トラブルが起きることもあります。
返品・返金を求められた際、返品・返金にかかる送料・手数料をどうするのか、損害賠償を求められた場合にどのように対応すればよいのか。このような問題に対処する方法として、「利用規約」があります。
2.他のサイトのコペピで利用規約を作った場合
企業様の中には、利用規約を、他のサイトをコピーして作られる方は少なくないと思います。
コピーの元になった利用規約がきちんとしたものではなかった、ということもあります。また、企業様によって提供しているサービスは異なりますので、当然のことながら、想定されるリスクも企業様によってまちまちです。
利用規約を作る目的は、ウェブの作成者と利用者との間で、顔が見えないことで起こるさまざまなリスクを軽減する点にあります。しかし、コピペした利用規約では、かえってトラブルのリスクを広げてしまうかもしれません。
3.弁護士の活用
利用規約は、貴社に合ったものをあらかじめ作っておくことで、今後起こりうるリスクを軽減でき、実際に問題が起きてしまった場合も、貴社の損害を最小限に食い止めるツールとなり得ます。
利用規約の作成やチェックを弁護士に依頼する場合、費用を心配される方も多くいらっしゃいます。費用に関しては、当事務所では、リーズナブルな料金で対応いたします。また、一定額以上で顧問契約を結んでいただいている企業様に対しては、利用規約のチェックは基本的に無料で行います。
利用規約の作成を検討されている場合、または自社の利用規約によりリスクが十分にヘッジされているかをチェックしてほしいという場合は、お気軽にご相談ください。
利用規約の作成のポイント
利用規約を作成する場合、以下のポイントがあります。
1 免責条項
利用規約で最も重要なのは、免責条項です。
どれだけ注意していても、お客様から預かっていた情報を誤って消去してしまったり、漏洩してしまったりという事態が起こり得ます。情報の消失や漏洩といった事態が発生すると、莫大な損害賠償を請求され、企業の存亡の危機に至るケースもあります。
利用規約は、貴社が負担することになる損害賠償額を合理的な範囲内に抑えるための、重要なツールとなります。
2 名誉毀損・プライバシー侵害への対応
第三者が自由に書き込みできるウェブページを運営する場合、第三者がウェブページ上で名誉毀損やプライバシー侵害を行うという事態を想定しなければなりません。
被害に遭われた方としては、実際に名誉毀損やプライバシー侵害を行った者に対してだけでなく、ウェブページを運営している企業様にも、損害賠償請求をしてくる可能性があります。
利用規約では、ウェブ上の書き込みにより、名誉毀損や、プライバシー侵害が行われた場合のルールを定めておく必要があります。
3 著作権への対応
著作権は、文章やイラストを作成したり、写真や動画を撮影したりしたときに発生します。ウェブ上の記載にも、著作権は発生します。
無断で文章や写真・イラストを複製したり、改変したりすれば、著作権の問題が発生します。著作権に関する事項は、利用規約において必ず定めておかなければなりません。
4 最後に
利用規約は、貴社に合ったものをあらかじめ作っておくことで、今後起こりうるリスクを軽減でき、実際に問題が起きてしまった場合も、貴社の損害を最小限に食い止めるツールとなり得ます。