捜査について

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1 捜査とは

捜査とは、捜査機関が犯罪があると考えた時に、公訴の提起とその遂行のため、犯人及び証拠を発見、収集、保全する手続をいいます。

2 検察官の役割

日本では、裁判所に起訴する権限は原則として検察官のみ持っており、警察官は起訴できません。
検察官はあらゆる犯罪の捜査を行うことができますが、多くの場合は、司法警察職員が第一次捜査機関として捜査を行います。司法警察職員が捜査したら、速やかに書類、証拠物を事件と一緒に検察官へ送致する義務があります。一般には、「送検」(検察官へ送るとう意味)と呼ばれています。

検察官は警察から送られてきた資料を確認して、警察からの送致事実に記載されてある内容が本当に真実なのかを検討します。
その方法はいくつかあり、自ら現場に行き、司法警察官の指揮をとり指導することもあります。また、事件の当事者と直接会い必要に応じて質問します。このように積極的に自ら動いて事件を解決していきます。

3 検察の独自捜査

独自捜査という方法があります。これは検察官が独自に最初から捜査を行うことです。独自捜査は、汚職事件や脱税など専門知識を必要とする事件に関して行われることが多いです。
主に独自捜査を行うのが特別捜査部(特捜部・特捜)です。特別捜査部は、東京地検、大阪地検、名古屋地検に設置されています。
特捜部には、現場のエリート検事が集められているといわれていますが、起訴しなければならないというプレッシャーも強いようです。特捜部による強引な捜査は、人権侵害として、しばしば問題になっています。